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Sounds of Violence / ONSLAUGHT
火薬バカ一代 ★★ (2011-01-30 01:10:38)
サイ・キーラー(Vo)を擁するラインナップで再結成を遂げ、初来日公演後にリリースされた4th『KILLING PEACE』('07年)は、「イギリスのSLAYER」なんて評された嘗てのONSLAUGHTのパブリック・イメージに忠実な復活作だったが、再結成第2弾アルバムとなる本作では、濁声を通り越して殆どデス声に片足を突っ込んだ咆哮を轟かせるサイのVoに、ヘヴィ且つ強靭に刻まれるリフ&リズム、そしてよりバイオレントに畳み掛けて来る攻撃的な楽曲の数々といい、「復活したスラッシュ・メタル・バンド」としてよりも、「現役バリバリのエクストリーム・メタル・バンド」としての気概が前面に押し立てられた仕上がり。
「らしさ」は保ちつつも、明快な疾走感より緩急やダイナミズムの演出に重きを置いた作風、殊に楽曲が醸し出すダークさやヘヴィネスにかけてはバンドのカタログ中随一。一方で、英国的な湿り気を帯びたツインGをフィーチュアすることにより、それらの楽曲が大味になるのを予防する曲作りには、勢い任せにはしないベテランならではのセンスも光る。
一聴地味だが、即効性のインパクトよりも、聴き込みによって味わいを増すスルメ盤的魅力を備えた1枚。但し、序盤・中盤・終盤にそれぞれ配置された一気呵成の高速スラッシュ・ソング①⑤⑨は、紛うかたなき一撃必死の名曲ですよ!

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