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Cyberchrist / PHANTOM
火薬バカ一代 ★★ (2011-02-09 22:05:01)
活動後期にはNUCLEAR ASSAULTのアンソニー・ブラマンテ(G)も在籍していたNY出身の4人組(後にツインG編成の5人組となるも作品のリリースには至っていない)が、'93年に発表した3rdアルバム。
ザクザクと刻み目の粗いJUDAS PRIEST型Gリフと、パワフルに駆動するリズム隊の突進力が前面に押し出された、「バラード?眼中にねえよ!」と言わんばかりの硬派なサウンドは、まさに正統派アメリカン・パワー・メタル。
VICIOUS RUMORSやMETAL CHURCHといったバンドに相通じる魅力を放つ一方、ややフックに乏しく大味な部分も見え隠れするのだが、ファルコン・エディ(Vo)の天を突いて屹立するハイトーンと、リフ・ワークのみならず、ドラマティックにまとめられたソロ・パートにおいても冴えをみせるGがキッチリと楽曲に聴かせ所を構築しているため、退屈さを感じる場面は最小限に抑えられている。
特に、劇的に畳み掛けるリフ&リズムのコンビネーションと、ロブ・ハルフォードばりのスクリームからスタートするOPナンバー①は、メタル・ファンなら聴いておいて損のない名曲。また、ドスを効かせて突っ走る②⑥⑨⑩はPHANTOMというバンドの魅力を端的に指し示すパワー・ナンバーだし、“CYBERCHRIST”のタイトルに相応しい賛美歌調のメロディがドラマティックなアクセントとなっている④もユニークさが光る逸品です。
本作は日本のHR/HMファンからも好意的に評価され、後に1stや2ndなど過去作の国内盤再発も実現したのだが、バンドは結局これを最後に解散・・・。ファルコン・エディさんは今何をやってるんでしょうね?

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