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Majesty and Decay / IMMOLATION
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-02-15 21:25:53)
2010年発表の8th。
デスメタラーの間ではかなり有名なバンドですが、私はこの作品が初聴き。なんですが、ヤバイですね、このバンド。かっこよすぎるんですけど。

タイプ的には、重々しいミディアムも交えつつ突進する暴虐なリズムに、デスメタル、特にブルデスに多い、禍々しいうねりを伴うリフを乗せ、地の底から響くようなグロウルで吼える、正にデスの醍醐味をそのまま音にしたような作風。
ド迫力のドスの効いた、でも決して愛想の悪くない展開はブルデス化後のBEHEMOTHに近いかも。向こうよりもリフ/リズムに特化した感じで、ヴォーカルや演奏の迫力、プロダクションなども向こうに負けてません。

基本、時折リードを交えつつも、リフとリズムの絡みで展開を作っていく曲構成なんですが、たまに演奏が「バンドの音を超えた何か」に聴こえるときがあるんですよね…。
例えばビープ音のようなリフとハーモニクスが混じり、本能への警告のように聴こえたり、重厚なミディアムが巨大な青銅魔人の像の威容を思わせる迫力で迫ったり、リフとリズムの苛烈な絡みが宗教的熱狂の高まりを思わせたり…まあ私が勝手に想像してるんですが、なんか単なる「バンドの音」で割り切れない、有機性がある気がするんですよね。それを基本リフ/リズムで感じさせるのだから凄い。

この系統ではベテランらしいですが、BEHEMOTHやデスコアなどを追っている、若いメタラーも是非聴いて欲しい作品。轟音愛好家ならイントロダクション明けの1曲目から、身を委ねたくなるはず。

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