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Fire Up the Blades / 3 INCHES OF BLOOD
火薬バカ一代 ★★ (2011-02-15 23:00:56)
本作リリース後、デス声担当のジェイミー・フーパーがバンドから離脱したため、ツインVo編成としては最後の作品となった、'07年発表の3rdアルバム。
プロデューサー兼アドバイザーとして、ツアーを通じて知り合ったSLIPKNOTのジョーイ・ジョーディソンが迎えられた影響か、硬質にビルドアップされたサウンド・プロダクションの下、デス声パートを増量し、時にブラスト・ビートを交えつつソリッドに突っ走る楽曲の数々は、これまでになく攻撃的でハードコアな面構えを覗かせる。
勿論、IRON MAIDENからの濃厚な影響を基調とする、野蛮で勇壮な彼ら流の正統派HMサウンドは不変であり、それは、マーチング・ドラムに乗って2本のGが劇的にハモリ倒す序曲①を皮切りに、切っ先鋭く攻め込んでくる②③④といったスピード・ナンバーによる序盤の畳み掛けに明らか。ガッツポーズ物のツインGのみならず、様式美BLACK SABBATH的な展開部も組み込まれた⑥なんて、これまでの彼らの楽曲の中でも頭抜けた名曲の一つですよ。
また今回は④⑤⑬等、Keyサウンドがアクセントとして導入されている楽曲がチラホラ目に付くが、モダンさやデジタリィな雰囲気演出のためではなく、飽くまでHMの様式に則った使用法でドラマティックな効果を上げているのため無問題。
全体的に、スピード感やデス/ブラック・メタル分の増強に焦点が当てられているため、カム・パイプス(Vo)が歌うメロディのフックが弱まったように感じられるのが残念だが(特に本編後半)、まぁこの辺は好みの問題かな。
完成度は高いです。

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