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RESTORATION OF THE SAMURAI WORLD / ZENITHRASH
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-04-26 19:26:32)
2011年発表の1st。
銭スラッシュって必殺技っぽくてかっこいいですよね!
…え、ZENITH+THRASH?知ってます(笑)。
一言で言えば和楽器メロブラなんですが、めっちゃ個性的で面白いですよ。
まず、イントロの尺八と三味線、亡霊クワイアに語りが乗る、サムスピのオープニングみたいな音からして期待通りで、思わず笑みが漏れてしまいますが…続いて曲に入ると、いきなりトレモロを妙な響かせ方で聴かせる凝りっぷり。どことなく、音の響きは尺八や能管などの、深みのある響きを模している感じもします。この導入で、「ああ、アルバム買って良かったな…」と早くも感銘(笑)。
続いて出てきたメロデスっぽい刻みリフも、どこか殺陣を思わせるスリルが伴っていると思うし、亡霊クワイアもフィーチャーしたアンビエント風のパートは、襖で仕切られた真っ黒な和室に、悪霊が充満しているような不気味さを感じさせたり、聴いてて嫌でも「和」に関連した光景が瞼に浮かんでしまう。多少バタバタしたドラムも、討ち入りを思わせて却って味になってると思う。
しかしこれ、和旋律や和楽器、侍的な世界観が強烈な個性を放ってますが、例えそれを取り去ったとしても尚、個性の強さとクオリティの高さが残るであろう完成度があるのが、心底凄いと思う。頭のトレモロの聴かせ方1つからもう凝ってるし、展開は非常にドラマティック。グロウルとスクリームに、Garm風のオペラティックで、少しトリッキーなクリーンを使い分けるヴォーカルもかなりの実力。
年の頭に出た作品ですが、早くも年間ベスト候補の出現です。
…どうでもいいですが、このレビュー買いてたら、「クワイア」が「慈姑亜」と変換されて笑いました(笑)。でも「慈姑亜」の方が字面的にはフィットしてる感じがします(笑)。
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