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White Tomb / ALTAR OF PLAGUES
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-05-10 05:50:57)
2009年発表の1st。

よく比較されている通り、轟音で鳴らされるギターリフの中に繊細なメロディを施し、カタルシスを感じさせるような作風は、WOLVES IN THE THRONE ROOMやFARSOTなどのシューゲイザー/ネイチャー系のブラックと似た路線ですね。但し、WOLVES~が自然崇拝、ALCESTがノスタルジー、LIFELOVERがアーバニズムなど、シューゲイザー/ポストブラックが一般的なブラックとは一線を画す情景を描こうとするのに対し、このバンドの描く世界観はしっかりと暗黒メタルしてます。

ドラムがダイナミックに攻撃性を演出したり、ギターが重々しい轟音で耳を聾したりといったパートもあり、他のシューゲイザー系よりも大分攻撃性も強い印象。儚いメロディと、病的で鬱屈した、ディプレッシブなフレーズを交互に繰り出し、聴き手を翻弄しつつ深みに誘うようなパートは、他のバンドには見られず、このバンドの感性の本領発揮という感じでしょうか。

ただ、一部パートで他のバンドの音楽性を咀嚼せず、そのまま取り入れたような所があるんですよね。3曲目の被拷問絶叫と緊張の糸が張り詰めたようなスラッジリフで聴かせるパートはモロにKHANATEっぽいし、所々で聴ける高音トレモロはKRALLICEっぽい。しかし、これはマイナスな訳ではなく、3曲目後半(KHANATE風)でドロドロに引きずり、4曲目の激情的な展開(一部KRALLICE風)を聴かせる構成は、アルバムの進行をドラマティックにしていると思う。

全体としては、個人的にシューゲイザー系の中では最も聴きやすかった作品なんですよね。他バンドからの影響も作風の流れの一部としてしっかり機能させているし、私としては暗黒趣味がこのくらい濃い方が浸りやすい。ALCESTがメロウ過ぎて駄目な人でも聴ける地下臭さがある作品だと思います。

→同意