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Khaos Legions / ARCH ENEMY

名無し (2011-05-29 11:04:18)
彼ららしさを感じさせつつ、今までの彼らの方法論から少し外れた新鮮味のあるアルバムを作りたかったのだろう。(10曲目がその傾向をとても表している)
意識的にファストなパートを減らし、出来るだけミドルパートを盛った事でよくわかる。

だが、結果としては正直「どうしたんだ?」と思わずにはいられないアルバム。
今までの彼らの作品に所謂「ハズレ」作と呼べるものは無く、どれも高水準のクオリティを仕上げてきたのだが……
リフ・曲展開・アレンジ・歌メロ等々、とにかく楽曲として盛り上がりに欠け、淡々と進行される曲のオンパレード。
盛り上げようとする意志は感じられるが、ヒートアップするほど盛り上がりきれずに次のパートに移ってしまい、次のパートも盛り上げようとするが盛り上がりきれず……みたいな曲展開で、どうやってダイナミズム溢れるスリリングな楽曲となれようか。
盛り上がりに欠けるミドルパートなど、退屈以外の何ものでもない訳だ(ミドルパートを否定している訳ではありません)。
それを意識的に設けられたんじゃ、たまったもんじゃない。

また、過去の名曲を劣化させただけと感じられる曲が多い。
とくに3曲目……彼らの言葉を使わせてもらうなら、まさに「NEMESISの双子の出来の悪い方」である。
セルフパロディ程ガッカリさせるものはない。

先程「淡々と進行される曲のオンパレード」と書いたが、後半の楽曲はなかなかの佳曲に溢れている。
だが、裏を返して言えば「もう少し頑張れば名曲になれた勿体無い」曲ばかりでもある。

とにかく、このアルバムの出来に関しては残念と言わざるを得ない。
次回は、印象に残るものが欲しいです。