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Velvet Viper / VELVET VIPER
火薬バカ一代 ★★ (2011-05-31 23:10:01)
元ZED YAGOのユッタ・ヴァインホルト(Vo)率いる5人組が、'91年にRCA RECORDSから発表したセルフ・タイトルのデビュー作。
METALIUMのラーズ・ラッツ(B)、WARLOCK~U.D.O.のピーター・シゲティ(G)、SKYCLADのデイヴ・ムーア(G)といった豪華なメンバーのみならず、現AT VANCEのオーラフ・レンク(G)、更にはZENO解散直後のジーノ・ロート(G)までゲスト参加してソロを弾いているという、欧州メタル・ファン的には何とも贅沢な1枚。(但しクレジットがないのため、ジーノやオーラフがどの曲でソロを弾いているのかは判然としない)
音楽性は、ユッタのコブシの効いたパワフルな歌唱力、ファンタジーにどっぷりと浸った歌詞世界、それに重厚なミドル・テンポの楽曲が中心に据えられた作風・・・と、ロ二ー期RAINBOWからの多大なる影響を基本に、そこへジャーマン・メタルらしいパワーや、ネオクラシカルな要素も組み込んだ正統派HM。
特に、このアルバムの方向性を判り易く示す、ミステリアスな雰囲気と重量感を湛えたOPナンバー①、本編屈指の聴き所として推したい劇的な④、ワーグナーのカヴァー⑤から展開していくアップテンポの⑥、雄大なバラード⑫辺りの出来栄えには素晴しいものあり。
次作『THE 4TH QUEST FOR FANTASY』も同路線だったが、楽曲の完成度では本作の方がずっと上。VELVET VIPERの作品に触れるなら、まずこちらからどうぞ。

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