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A Blaze in the Northern Sky / DARKTHRONE
Delnoir ★★★ (2011-07-03 16:44:38)
ノルウェー産プリミティブブラックバンドの重鎮。

1991年にリリースされた2ndアルバムで、記念すべきブラックメタル第1作である。
世間ではこの作品から続くプリミティブの名盤3枚を「名盤3部作」と評すことが多い。
別に3部作でもなんでもないんですけどw
活動初期~1stまではテクニカルなデスをプレイしていた彼らだが、ユーロニモスに
「オマエらデスメタルとかふざけてんのか!Fu○k !」と言われてしまったためにブラックメタル化したとかしないとか。
サウンド的には完全にブラックメタル化したとは言えず、デスメタルをプレイしていたころの名残も強くみられる。
ヴォーカルはブラック特有のがなりタイプに変更されているものの、
曲によっては展開も豊富で、たまにギターソロの様なパートもありドラムも緩急つけずに突っ走るのではなく1stに近い印象。
音質も、チリチリとしたチープなサウンドながら、続く作品にみられるようなこもった音質ではなく、乾いた感じ。
と、まだ完全なプリミティブスタイルではないよー・・とか言ってしまいましたが、
こんなレヴューが言えるのはブラックメタルが全世界に広がり、めずらしくもなくなったこの時代だからです。
MayhemやMorbid、Old Funeralといった、北欧から始まった第2世代の勢いはとどまる事を知らず、ブラックメタル黎明期と呼ばれる時代に突入したまさにそんな時に、リアルタイムでこの作品を聴いていたらその衝撃は計り知れないものだったでしょう。
プリミティブブラックメタルというジャンルが産声を上げた瞬間なんですから。
悪魔を召喚するかのような「Kathaarian Life Code」で始まり、全編にわたり熱意とカルト臭に満ち満ちている。
当時のアンダーグラウンドな空気が詰め込まれた、黎明期の幕開けに相応しい大名盤です。
聴かずして語ることなかれというのはこういう作品の事を言うのだと思う。

そんなわけで、ブラックメタラーならば聴かずに死ねない6曲41分。
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