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Dawn for the Living / GRINDER
火薬バカ一代 ★★★ (2011-08-06 00:18:51)
ドイツはフランクフルト出身の4人組が、METAL HAMMER誌元編集長のチャーリー・リンが興したNO REMORSE RECORDSから'88年に発表した1stアルバム。
OPからガツンとカマしてくれるキラー・ソング①が判り易い形で示す通り、タイトでキレのある演奏力を生かし、徹底的に刻みまくる速射リフやドラマティックなメロディを奏でるツインG等のヨーロピアン・スラッシュ然とした要素と、しっかり歌うVoに、陰に篭らずカラッとスポーティな疾走感といったアメリカン・スラッシュ的な要素とが組み合わされて畳み掛けるサウンドは、このデビュー作の時点で実に立派な完成度を誇る。
後のアルバムに比べると、Voの歌唱スタイルは歯切れの良さよりも荒っぽさの方が勝っており、また、次作以降のアートワークを手掛けるアンドレアス・マーシャルの洗練にはまるで及ばないチープなジャケット・イラストの存在も相俟って、GRINDERのカタログの中では最もスピード/スラッシュ・メタル色が濃厚に感じられる内容で、取り分け1stアルバムを発表した頃のHEATHENを思わせる③は本作でしか聴けないタイプの名曲。それとGが勇ましいメロディを奏でる⑦も、思わず昂ぶらずにはいられない逸品ですね。
本当、このバンドのアルバムにはハズレがないな。

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