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Storm of the Light's Bane / DISSECTION
netal ★★★ (2011-09-24 01:54:15)
比較的オーソドクスなメロブラにメロデスにも通ずる流麗なメロディを多く配したもので、個人的な感触としては、メロブラ対メロデス=7:3位かと。
どのフレーズも寒々しく、邪悪で、かつ美しい。これらの要素が奇跡的な融合を果たした実に素晴らしい作品である。
猛吹雪の中で徐々に体温を失い、眠る様に(サタニストとしての)安らかな最期を迎えるといった、Jonの死に様の如しとも言えそうなイメージが喚起される。

実質6曲だが、
・残酷さすら感じるギターの刻みと疾走による烈しさを味わえる②と⑤
・ストレートに寒々しく凍えるブラックメタルである③と⑦
・ミドルによる鬱蒼とした暗黒性とドラマティックさの光る④と⑥
というように曲毎に強烈な個性があり、また各曲においてもテンポの変化やアコギの導入などを巧みに用い、ドラマティックでアルバム全体でも飽きのこない構成になっている。
流麗なギターと言っても派手なギターソロ等は無いが、代わりに必殺の叙情メロが随所に配置され悶絶必至である。
②の6:20からのパートや③の3:26からのパートをはじめ、枚挙に暇がない。

最後に、デスかブラックか、ジャンル分けで論争の起きる事もあるアルバムであるが、
トレモロによるメロディ・バッキング、ブラスト/スラッシュビートによる疾走がメインであること、シャーというギターの音感から、
個人的にはどちらかというとブラックであると言ってよいと思う。
しかしそれ以上に、結局の所ジャンル分けの正当性がどうでもよくなる程の大名盤である事は言っておきたい。

気に入り度…99/100

お薦め…Night's Blood

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