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魔天 HARD SECTION / X-RAY
火薬バカ一代 ★★ (2011-10-31 22:43:51)
若干17歳の天才ギター・プレイヤー、湯浅晋とハイトーン・シンガー、藤本朗の二枚看板を擁する関西出身のHMバンドが'83年に発表した1stアルバム。(ちなみに本城美沙子がバックVoとしてゲスト参加してます)
次作ではアメリカンな色合いを増量し、3rd以降は専任Key奏者を加えて作風が一気に垢抜けて行った彼らだが、このデビュー作で聴くことが出来るのは、いかにも新人らしい荒々しさと関西のバンドならではのコテコテ感を伴った、まさしくこの時代(80年代前半)の王道を行くジャパメタ・サウンド。思わずコブシが回るアルバム表題曲“HARD SECTION”なんて、このアルバムでしか聴くことが出来ないタイプの楽曲じゃないでしょうか。
エネルギッシュな疾走ナンバーと、どっぷりと哀愁を湛えたミドル・ナンバーの二本立てからなる本編を個性的に彩るのは勿論湯浅のGプレイ。緩急自在のメロディの組み立てが冴え渡る彼のGソロは、既にこの時点でスペシャルな存在感を発揮してくれていますね。
高音域に余裕が感じられない藤本のハイトーンVo等、荒削りで垢抜けない印象は免れぬ内容ながら、楽曲は粒揃いで満足度は十分に高い。個人的にも、X-RAYのアルバムなら4th『STRIKE BACK』と並んで本作が一番好きです。
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