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Vibe / VOW WOW
火薬バカ一代 ★★★ (2011-11-15 22:32:55)
'88年リリースの5thアルバム。
判り易い疾走ナンバーが姿を消し、ミッド・テンポの楽曲主体でまとめられた本編を初めて聴いた時は「随分マッタリとしちゃったなぁ」と思ったものですが、よくよく聴き込めば、多少地味な楽曲にも必ず耳を捉えるフックが仕掛けられており、総合的な完成度の高さでは傑作だった前作『Ⅴ』にも全く引けを取らない出来栄え。
特に、魂揺さぶる人見元基の熱唱と、山本恭司の濃厚なエモーション背負ったG、厚見玲衣の壮麗なるKeyワークが、新見俊宏&ニール・マーレイが叩き出す山あり谷ありの劇的なリズムに乗ってドラマティックに展開していく“FADE AWAY”は、かの“SHOCK WAVES”と同種の感動を味わわせてくれるVOW WOW屈指の名曲です。
また、哀愁を湛えて歌う山本のGが涙腺に沁みる“I FEEL THE POWER”、タメの効いた泣きの叙情バラード“THE BOY”、キャッチーなポップ・メタル・ソング“ROCK ME NOW”、思わず踊りたくなるスウィンギンな“TALKIN'BOUT YOU”辺りは、楽曲の完成度の高さと、益々円熟味を増したメンバーのパフォーマンスとが相俟って、実に胸に残る逸品に仕上がっている。
個人的には、VOW WOWのカタログの中では本作と前作『V』、それに1st『BEAT OF METAL EMOTION』がアルバム・ベスト3かな。

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