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Samsara / TO/DIE/FOR
鎖々薙 夜梁 ★★ (2011-12-22 21:10:56)
北欧のメランコリックゴシックバンド・TO/DIE/FORの6th。2011年作。
5年のバンド活動休止期間から明けた復帰第一作。
過去もそうですが、このバンドはとにかくヴォーカル以外のバンドメンバーが
コロコロ変わるもんで、新譜を出すたびに方向性の変化を危惧しがちになります。
今作はリズム隊のメンバーが一新されたようです。
パッと一聴した感じ、今まで通りのメランコリックゴシックで
結局ヴォーカルのJapeさえ変わらなければ軸はブレないのかな?と感じます。
ヴォーカルは相変わらず泣き叫ぶように悲哀さを醸し出しながら歌唱しているし
演奏もいつになくヘヴィで、やたら気合が入っていて濃厚です。

・・・が、よくよく聞いてみると
いつも通りの曲もあるんですが(6、8曲目やバラードなど)
キーボードが控えめなうえ、新メンバーのリズム隊がやたら重いせいで
すすり泣く様なJapeのヴォーカルが埋もれてるものが何曲かあります。
こういった曲のお陰で、作品全体に硬質的な印象を与えてます。
ヘヴィメタルという点で言えばメタルメタルしてて良いのですが
このバンドの売りである情緒とか、悲哀さ
そして甘美な部分がだいぶ薄れてしまっていて少し残念。

そんな感じで、過去作が好みの人は僅かに肩すかしをくらうかもしれませんが
ゴシックメタルの作品としてのクオリティは高いので、十二分に良盤です。

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