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Feelings of Fury / OSTROGOTH
火薬バカ一代 ★★★ (2012-02-29 07:11:01)
テオドリック大王により建国され、イタリア一帯を統治した「東ゴート王国」の名を戴くベルギーのパワー・メタル・バンドが、'87年にULTRAPRIME RECORDSから発表した4thフル・アルバムにしてラスト作。(CDはお馴染みMAUSOLEUMからのリリース)
シンガーが元CROSSFIREのピーター・デ・ウィントにチェンジし、更に専任Key奏者の加入のみならず、サイドGとBも交代するなど、ドラスティックなメンバー・チェンジを経て発表された本作ですが、音楽性に関しては微塵も変化なし。VENOMに通じるブルドーザー・サウンドが炸裂するOPナンバー②(①はSF調のイントロ)を手始めに、和風メロディをアクセントに用いて「俺はサムラ~イ」と高らかに歌い上げる名曲③、そして「やさぐれたIRON MAIDEN」風味のダイナミックな曲展開で畳み掛ける⑧といった楽曲を聴けば明らかなように、今回も肩をいからせて猛進する男気パワー・メタル道を脇目も振らず突っ走っています。
但し、後にメロディックHRバンドMYSTERYを結成して日本のHR/HMファンからも好評を得たピーターのメロディアスに歌えるVo(力んだ時の声がちょっと人見元基を思わせる?)と、Key奏者の加入により確実に楽曲のバリエーションは広がりを見せていて、例えばKeyサウンドが親しみ易いキャッチーさを演出する④はこの編成の長所を活かした楽曲と言えるし、ラストに控える疾走ナンバー⑨なんて、従来のOSTROGOTH節と本作ならではの新味が高い次元で融合を果たしたアルバムのハイライトを飾る劇的な名曲っぷり。お見事です。

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