この曲を聴け! 

Glorious Road / BOW WOW
火薬バカ一代 ★★★ (2012-03-01 23:04:22)
一度聴いてみたかったSMSレコード時代(所謂「封印時代」)の作品群が遂にCD化。所属事務所主導でポップ路線に舵を切ったとは耳にしていましたが、実際に本作(5th,'80年)を購入してみて、その大胆な変貌ぶりには驚かされましたね。
外部ライターの手による赤面モノの歌詞と爽やかなファルセット・コーラスに彩られた、懐かしいノリに思わず身悶える――それこそ「ザ・ベストテン」辺りで聴いても違和感のなさそうな――歌謡ロック調の収録楽曲の数々が従来のBOW WOWのイメージを大きく覆す本作ですが、とりわけ冒頭3曲においてはそれが顕著に表れており、最初聴いた時はちょっと笑ってしまいましたね(申し訳ない)。これにリアルタイムで接した際のファンの驚愕は想像に難くなく、そりゃメンバーも「あまり振り返りたくない時期」と語るわなー、と。
尤も、最初の衝撃から立ち直って本編を聴き進めると、4曲目“夜になっても遊び続けろ”以降は心を捉える哀愁のメロディや曲展開が続出。隙あらば熱い泣きメロを叩き込む山本恭司のG、タイト且つ骨太に躍動するリズム隊、日本語詞をメロディアスに歌う事で「歌の上手さ」を再認識させられた斉藤光浩のVo等、随所にBOW WOWらしさは息衝いている事にも気付かされます。特に、憂いと泣きが充満したHRナンバー“SEARCH LIGHT”は名曲。
BOW WOWらしい作品か?と問われれば答えはノーですが、優れた作品か?と問われれば躊躇なくイエス!と応える1枚ですよ!

→同意