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CAMPO DE MAYO / CAMPO DE MAYO
Usher-to-the-ETHER ★★ (2012-03-18 21:53:05)
2006年発表の音源集。999枚限定。
2004年に発表された3本のデモにボーナス2曲を追加したもの。
「Renewing the Call for War」
ジギジギ系の金属質なノイジーさの中から、微かにメロウなメロディが聴こえてくるリフ捌きと、細かく脈動するようなベースライン、単調な打ち込みドラムが特徴の、カルト臭の半端ないプリミティブブラック。エフェクトの掛かりまくったノイジーなヴォーカルや、一頻り暴れ終わったら曲を閉じるミニマルな展開など、この手の中でも衝動性の高い音。時々疲れたように息を吐いてるようなヴォーカルは妙な味がありますね(笑)。どこか忙しないというか、細かい感じのするリズムの取り方は北欧勢とはちょっと違うポイントでしょうか。
「Playing with Toys that would have been Dangerous even for Plato’s Republic」
基本的には「Renewing~」と同路線の、衝動的なプリミティブブラックですが、若干曲が長くなったのと、メロディの煽情度が上がった事で少しだけエピックな感触に。ただ、ノイジーさが大幅アップし、MUTIILATIONの3rdや4thを更に耳に痛くしたような、物理的にキツい音質になってるので、カルト臭は更に増している印象。このパートでも忙しないリズムの取り方、たまに疲れたように息を吐くノイジーヴォーカルなど、味のある部分はしっかり引き継いでるのが良いですね。
「Himno a Jorge Rafael Videla」
このパートとボーナス2曲はシンセアンビエント。
サブタイトルの中に「オーケストラ」「ピアノ」「オーボエ」などの単語が散見される事からも分かる通り、クラシック風の美しいメロディを聴かせる作風。清浄さや荘厳さを感じる音像も美しく、さっきまで粗野なプリブラを演っていたとは思えない曲調。ちょっと音割れ気味な部分があるのは惜しいですが、やはりメロディは良いです。
「漢方でマヨ」なんて、日本語読みすると面白くて可愛らしいバンド名ですが、蓋を開けてみれば南米産らしいカルト臭渦巻くマニア向けな作品。独特な味もあって面白い作品ではありますが、流石に日常的にプリブラを聴いてる人以外にはお勧めは出来ないかも。
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