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Real to Real / STARCASTLE
火薬バカ一代 ★★ (2012-04-10 22:24:50)
90年代に一旦は国内盤がCD化されたものの、その後は長らく廃盤状態が続いていたSTARCASTLEのカタログが先日、漸くリマスター&紙ジャケ再発。しかし何故かそのラインナップから外されてしまっていた'78年発表の4thアルバム。
従来のイマジネーションを刺激するファンタジックなイラストから一転、シンプルなグループ・ショットが用いられたジャケット・アートワークへの変化が端的に示すように、プログレ・ハード路線の前3作がクオリティに見合うだけの成功を収められなかったことに失望したメンバーが自棄になったのか、はたまたレコード会社から「もっと売れるアルバム作れやコラ」とプレッシャーがかけられたのかは定かではないが、ともかく一気にAOR/産業ロック方面へと踏み込んだ内容に仕上がっている本作。
Keyサウンドが脇へと下がり、スケール感やドラマ性を大幅に減じた曲展開、壮麗さを薄れさせたコーラス・ワーク等、全体的にシンプルにまとめられた小粒な作風には物足りなさを覚えずにはいられませんが、メンバーの技量は確かな上に、繊細なアレンジの魅力やポップなメロディ・センスも相変わらず冴えているとくれば、多少の路線変更があろうともつまらない作品が出来上がるわけがありません。
取り分け、叙情味の効いたピアノ・バラード“SONG FOR ALAYA”と、本編中最もプログレ・ハード・テイストを色濃く残しているラスト・ナンバーにして、濃厚な泣きのGプレイが炸裂する“WHEN THE SUNSHINE AT MIDNIGHT”は、このアルバムならでは名曲。
しかし結局、本作もまたセールス的には全く振るわずバンドは解散の道を選択する事となるでありました。合掌。(で、後に再結成)
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