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The Final Countdown / EUROPE
はっちゃん ★★★ (2012-05-27 17:08:51)
思うに、ギターサウンドを前面に押し出していれば相当にいい作品になっていた気がします。

ポップだとかソフトだとか言われる理由は、専任キーボード奏者として加入したミック・ミカエリの
シンセサウンドにあると思います。これをミックスで大フィーチャー。
かつてMEGADEATHのデイヴ・ムスティンの名言に「キーボードの存在はサウンドを多様化させて
ロックらしさを失ってしまう」という確信を突いたものがあったのですが、本作はまさにこの発言に
当てはまってしまいました。

楽曲の構造的には意図的にポップにしようという計算は無いように思います。
HR然とした曲と気高い雰囲気は減少したものの、いつものテンペスト節。ジョン・ノーラムも
トラック・ダウンがあがってきた時には愕然としたって言ってたから、おそらく録りの段階では
こんな事になるとは思ってなかったでしょうね。
げに恐ろしきはミキシング・ワーク。

北欧メタルのサウンド・イメージ。それはやはりジョン・ノーラムのフレージング、音の選び方
から来てるんだと、あらためて確認できました。ギター・サウンドは絶滅寸前ながらも
このアルバムでもギリギリ北欧らしさを放っていたのは唯一ジョンただ一人。
次作からは国籍がまったく分からないサウンドになってしまったことが、それを証明しているのでは
ないでしょうか。

個人的にですが、この作品 彼らの代表作ではあっても最高傑作ではありません。

→同意