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Prometheus: The Discipline of Fire & Demise / EMPEROR
netal ★★★ (2012-06-07 21:51:23)
全ブラックメタルの頂点に君臨するEmperor。そんな彼らの現状の最高傑作にして最終作がこのアルバムである。

2nd以降、純粋なブラックからの脱却を模索し始めた彼らの叡智の結晶という事もあり、サタニックな邪悪さ等を伴うものではない。
プログレッシヴシンフォニックブラックとでも言おうか。
何が印象的かというと、どれか一つに絞って挙げるのが難しいほど聴き所満載であるが、敢えて言えば、ギターハーモニクス入りのリフだろうか。
あまりにも巧みにリフに埋め込まれたハーモニクスが独特の激しさと響きを加えている。
更にそれが刻みリフ等と共に実に緻密で複雑なフレーズを形成し、しかもそれに全く違和感がないというのも凄まじい。
シンセやオーケストレーションも上手く多用されており、凄まじい荘厳さ、不安感を煽りまくる。
この点は彼らが1stから徹底している点であり、この作品でもそこはぶれていない。

これを聴くと、解散しなければまだまだ名盤を生み出し続けただろうに…と思わざるを得ない。
Ihsahnは当時持てる力を全て出し切ったということなのだろうか…
それ位しないとこのレヴェルには到達しえないのか…
何にせよ、 ブラック云々のジャンルを超越した神盤である。

気に入り度…∞

おすすめ…In The Wordless Chamber

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