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Sea of Light / URIAH HEEP
火薬バカ一代 ★★ (2008-06-03 22:29:00)
個人的に、以前からその名前は知っていても、全く興味の範疇外だったURIAH HEEPというバンドにハマり、
彼らのオリジナル・アルバムを揃える切っ掛けともなった、'95年発表の傑作19thアルバム。
デビュー25周年という節目を意識してか、80年代以降のポップ・ロック路線のエッセンスを随所に残しつつも、
全体としては原点回帰の姿勢が強く打ち出されていて、それは、4th『悪魔と魔法使い』以来ひさびさの登場となる、
名匠ロジャー・ディーンの手による、幻想的なイラストをジャケット・アートワークに用いている事からも明らか。
何より、ベテラン・バンドらしからぬ若々しい躍動感と、ブリティッシュHRならではの湿り気を帯びたメロディ、
そして、ファンタジック且つドラマティックな曲展開を備えた楽曲群の充実っぷりが素晴しく、
特に、静謐なイントロをハードなGリフが切り裂きスタートする①は、ガップリ四つに組んだGとKey、メロディアスなB、
伸びやかなVoと華麗なコーラス・ハーモニーが一体となって雄々しく疾走する、現URIAH HEEPサウンドの魅力が
全て詰め込まれた、バンド史に残る名曲の1つ。この曲のためだけにアルバムを買っても後悔はない!と断言したくなる
本作なれど、ここにはそれ以外にも“安息の日々 PART Ⅱ"と言われた③、バーニー・ショウのエモーショナルな歌唱が
映える④、トレヴァー・ボルダーの弾き出す重たいBラインと、力強い曲調が印象的な⑤、壮大にしてドラマティックな
後半のハイライト・ナンバー⑨、美しくも切ないアコギ・バラード⑪・・・と、前述の①に勝るとも劣らない高品質な名曲/佳曲がズラリ。
10年以上に渡って、メンバー・チェンジなしで活動を続けた(オリジナル編成以上に長続きした)ラインナップの
雰囲気の良さが如実に反映された内容で、全盛期(70年代)の作品にも匹敵する輝きを放つ名盤。

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