この曲を聴け! 

Eye II Eye / SCORPIONS
はっちゃん ★★ (2012-06-09 04:31:04)
【僕が蠍団に求めるもの】

①ルディの豪快で切れ味鋭いリフ
②ルディ作曲のキャッチーなHMナンバー
③マティアスの楽曲の魅力を増幅させるオブリガード
④クラウスのハイテンション・ヴォーカル

【僕が蠍団に不要だと思うもの】

①クラウスおよび外部ライター作曲のナンバー
②一作品につき複数のバラード
③シブ過ぎるバッキングギター
④過剰なテクノロジー導入


思いっきりの主観で恐縮だが、上に挙げた項目は「CRAZY WORLD」発表以降、常々自分の中で
自問自答し、何度も何度も自分に確認し続けてきた。
僕が蠍団に不要だと思っている全ての要素が、この作品には詰まっている。
リリース直後、即購入したはいいが数回聴いたのちこのアルバムがトレイに乗る事は無かった。
正直、蠍団は終わったとさえ思った。そして心の中で邦題を命名した。「失敗の蠍団」と。

先日、ふと本作を聴き直してみた所、否定すべき失敗作などではなく当時の彼らに相応な作品だと
思い至った。
老練の味わいとでも言うのか、これもやはりスコーピオンズなのだ。そう感じた要素のひとつに
メロディの質がある。演奏を取っ払いコード進行とメロディに特化した耳で聴くと
紛れも無い彼らのカラーが浮き彫りになる。僕が蠍団に求める要素は著しく減じたが、彼らの
本質は実は変わってはいなかったのだ。

バンドは変化してゆく。それは悪い事ではない。それを認めることが出来なかった僕は、
まだまだベイビーなのだろう。そして心の中で邦題を訂正した。「達観の蠍団」と。

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