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Claustrophobia / INTHYFLESH
Usher-to-the-ETHER ★★ (2012-06-23 11:54:14)
2011年発表の3rd。
靄が掛かったようなギターノイズの中で、時折高音域でキリキリした、エモーショナルなフレーズを挟み込むトレモロが、暗く陰りのあるメロディや浄化されるような儚げなメロディを奏でつつ疾走するブラックメタルで、鬱ブラックの湿り気にシューゲイザー系ブラックのカタルシスや疾走感、感情的なムードを加えたような作品…と言った感じでしょうか。
ヴォーカルは基本的に昔のBURZUMを思わせるような、悲痛さ漂う高音絶叫なんですが…時折なにかのスイッチが入ってしまったように、剥き出しのヤバさ漂う感情的な叫びも聴かせるのが特徴的。声を整える事も忘れて、オカマの叫びみたいな変な裏返りをしてる所もあったりするんですが、それもリアルで怖い。こっちは音を聴いてるだけなのに、知らない内に何か地雷でも踏んでたのかとビビってしまうような、マジなヤバさ。
…この手の鬱系の音を出してるバンドって、メロディが物悲しい方向に行き過ぎてて、それが強いインパクトを「残してしまう」傾向がありますが…この作品は音自体は非常にエモーショナルかつメロディアスながら、メロディそれ自体の主張はやや控えめで、それ故に感情の奔流をそのままパッケージしたような、濃いムードを演出することに成功している印象ですね。
取っ付きやすさでいったらXASTHURやWOLVES IN THE THRONEROOMなど、ジャンルの大家と比べてしまうとちょっと譲る印象なんですが、その分恐ろしく感情に訴えかけてくる部分もあるので、ある程度ジャンルを聴き込んでいる人にはお勧めです。
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