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The Human Factor / METAL CHURCH
火薬バカ一代 ★★ (2007-01-22 20:37:00)
リフ重視からメロディ重視へと、曲作りのスタイルが明らかに変化を遂げている、'91年発表の4thアルバム。
例えば“FAKE HEALER"のような、一発でハートを鷲掴みにされる名リフはないが、哀愁を帯びて駆け抜ける④や、
バラード調に始まり劇的に盛り上がっていく⑤⑦といった楽曲に代表されるように、聴き手を
グイグイと引き込んでいく、親しみ易くキャッチーなメロディがアルバム全編に溢れている。
相変わらず収録曲の大半はカート・ヴァンダフーフが手掛けているのわけだけど、ここにきて
マイク・ハウ(とジョン・マーシャル)の発言力も大きくなって来ているようで、スラッシュ・メタル的な
暗さ/重さが抜け、すっきりと垢抜けたメジャー感漂う楽曲からは、HERETICっぽさも感じられなくもないような?
勿論、①⑥⑧⑩のような強力な疾走チューンは健在だし、力強いリフを持つ③はもろに初期路線を彷彿とさせる名曲。
何より、ドラマチックな楽曲が連続する中盤(④~⑦)の盛り上がりが素晴しい事この上ない。
ゾクゾクさせられる緊張感を孕んだミドル・チューンが姿を消してしまった点は痛いものの、以前に比べ
(特に日本において)幅広い支持を獲得できたのも納得の、正統派アメリカン・パワー・メタルの王道を行く力作。
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