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Unholy War / FORTE
火薬バカ一代 ★★★ (2012-09-23 20:20:54)
オリジナル・メンバーの楽器隊に加えて、3代目フロントマンのデヴィッド・トンプソン(Vo)という布陣で復活を遂げたFORTEが'12年に発表した4thアルバム。
最初このライナップを知った時は「なんだ、Voは(初代シンガーの)ジェイムズ・ランダルじゃないのか」と思わなくもなかったのですが、実際に本編を聴いてみたら、滅法パワフルで男臭いデヴィッドの歌声はジェイムズの不在を補って余りある素晴しさ。それに何より、解散前の音楽性を更にスピーディに、マッシヴに猛々しく鍛え上げたような楽曲群が鼻血モノのカッコ良さで最高なのですよ。
男の哀愁背負った雄々しいフレーズの乱れ撃ちに血が滾るジェフ・スコットのGプレイと、タイトにして破壊力抜群のリズムを叩き付けて来るレヴ・ジョーンズ(B)&グレッグ・スコット(Ds)のコンビ、そこにデヴィッドのパワー全開のVoが加わって攻撃的に畳み掛けるサウンドは、ストレートにパワー/スラッシュ・メタル風味が打ち出されていた1stと4thを足して2で割ったような作風。ここからは2ndや3rdで垣間見えた流行への目配せは完璧に排除されています。
1stの音の軽さや、4thのメロディの弱さといったウィーク・ポイントも抜かりなく改善されている本編に付け入る隙は全くありませんが(あ、でも薄っぺらいGサウンドは一考の余地があるかな)、取り分けバラード調に始まり、起承転結を備えて盛り上がっていく⑥や、レヴのBも活躍するドラマティックな⑩なんて、「おお、FORTEよ!」と、握り拳を固めずにはいられない名曲。また、復活作だからと言って無駄に気負うことなく、収録時間を40分弱とタイトに締めてくれた点もナイス。
FORTEの最高傑作?確かに。

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