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Breakin' Chains / SILVER MOUNTAIN
火薬バカ一代 ★★ (2012-09-26 00:23:04)
「遂にこの日が!」という感動の涙と、「お前、全然変わってねぇな」という苦笑とで、世界中のSILVER MOUNTAINファンを泣き笑いさせた、'01年発表の復活作(4th)。
一発録りみたいな薄っぺらい音質と、自主制作デビュー・シングルや初期デモ・テープの収録曲のリメイクが半数を占める構成からも明らかなように、本作は確信的に(それこそ笑っちゃうぐらい)1st『SHAKIN' BRAINS』の音世界の再現が試みられており、良くも悪くも全く変わらないヨナス・ハンソンのいなたいVoと、イングヴェイとは一味違うスタイルでネオクラシカル道を追求する彼のGプレイもそうした印象に拍車を掛けてくれています。
完全に「ファン向け」と割り切った(=ファン以外にはとてもじゃないけど薦められない)作風には、いちファンとして喜ぶべきか悲しむべきか複雑な心境ですが、それはそれとして、ここで繰り広げられる陰気でマイナー、且つ猛烈な郷愁を撒き散らかす北欧メタル・サウンドが、唯一無二の魅力を備えているのは間違いのない事実。
特に、寒々しく疾走するOPナンバー①や、北欧民謡調の風情を湛えた②、クラシック曲のフレーズを引用したGソロに仰け反る④⑦辺りは「よっ、待ってました!」と思わず大向こうから声の掛かかる名曲ですよ。
インスト曲が連続する本編後半の水増し感や、影の薄いイェンス・ヨハンソンのKeyプレイ(折角1stの作風を再現するのなら“VIKINGS”ばりのピアノ・ソロが聴きたかった)等、限りなく「ヨナスのソロ・アルバム」的な雰囲気も漂って来るアルバムなんスけどね。

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