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Eclipse / YNGWIE MALMSTEEN
火薬バカ一代 ★★★ (2012-10-25 22:18:20)
ジョー・リン・ターナーに引っ掻き回されたことがトラウマになったのか、旧友イェンス&アンダースのヨハンソン兄弟を含む全メンバーを解雇。そして新たに元MADISONのヨラン・エドマン(Vo)ら、自由にコントロール出来そうな(有体に言って地味な)ミュージシャンと共にレコーディングを行い、'89年に発表した5thアルバム。(初回盤はダブルパック仕様)
泣きを伴うクリアなハイトーンVoを筆頭に、北欧出身メンバーによる透明感溢れるパフォーマンスを活かしつつも、従来には見られなかったブルージーな楽曲も収録するなど、作風を意欲的に広げに掛かった姿勢は『ODYSSEY』同様で、あのアルバムにまつわる経験が、(人間関係はともかく)曲作りに関してはイングヴェイに大きな実りをもたらしたことが分かります。
但し、本作はあまり曲順がよろしくない。序盤に並べられたミッド・テンポの“MAKIN' LOVE”や“BEDROOM EYES”は歴代のOPナンバー群と比較するとインパクトに欠け、3曲目の“SAVE OUR LOVE”は感動的なバラードの名曲ですが、この位置だと折角のクオリティが十分に活かし切れていない。素直に疾走ナンバーの“DEMON DRIVER”や“MOTHERLESS CHILD”で始めておいた方が、アルバムの印象は上向いたと思うんだけどなぁ。
それでも中盤以降はグングンとテンションが上がり始め、その勢いが最後まで持続する辺りは流石イングヴェイ。彼のカタログの中では比較的地味な扱いを受けがちな1枚ですが、個人的には、本作もまた「捨て曲なしの名盤」であると評価いたします。
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