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Spellbinder / URIAH HEEP
杉本 剛 ★★ (2008-04-11 23:56:00)
'96年リリースで、'88年の"LIVE IN MOSCOW"以来同じメンバーで2作目となるライヴ・アルバム。前作"SEA OF LIGHT"が好評だっただけに、何故それよりも前の'94年のドイツ公演の音源が次のリリースになったのかと批判的な声も多かった。しかし'91年から約4年間に渡って世界中で多くのギグをこなした彼らは、このメンバーでの円熟期を向かえ、演奏レベルも非常に高かった。これは18年ぶりとなった'91年9月の日本公演でも多くのファンが目の当たりにした事実で、このアルバムはまさに超一流ライヴ・バンドとなった彼らの実力を、証明するものと言って良いだろう。"BAD BAD MAN"と""WORDS IN THE DISTANCE"以外は70年代黄金期の作品で占められているが、オープニングの"DEVIL'S DAUGHTER"は古くからのファンにも以外な選曲で、センスのよさが憎いほどだ。演奏・録音共に素晴らしく、時間的な違和感も感じないので、安心して聴ける内容となっている。余談だがクラブ・チッタ川崎でのライヴの最後に、リー・カースレイクが投げたドラム・スティックを受け取った幸運な人は誰だったのだろう。
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