この曲を聴け!
Slang / DEF LEPPARD
ムッチー ★★ (2012-11-26 02:23:13)
前作・前々作のようなビッグプロダクションや強いポップ性から脱却し、
代わりに渋さや泥臭さが染み込んだ哀愁を身に纏い、バンドの生の姿に迫っているような感があります。
プラミングも使用してはいますが、それでも生々しい。身近に感じます。
それはリックがアコースティックドラムを叩いているからということもあるでしょうが、
ジョーが情感あふれるヴォーカルスタイルを身につけたことも大きいと思います。
④"All I Want Is Everything"・⑥"Breathe A Sigh"・⑨"Blood Runs Cold"のような、
バラード系の曲での、エモーショナルな歌唱にはどっぷり聴き入ってしまうし、
⑤"Work It Out"や⑦"Deliver Me"で、ロウトーンで渋く歌い上げるのもとっても素晴らしい。
上記のような楽曲を中心に、聴き応えのある曲が並んでいます。
ただ、3曲目のタイトルトラックまでが、変なノリが目立ってしまい、
そのせいで全体の印象が悪くなってしまっているところがあるんじゃないかなと思います。
4曲目以降は、⑧"Gift Of Flesh"を除いて、全て良い曲だと思いますよ、自分は。
それまでのような、明るくて楽しいDEF LEPPARDを期待して聴くと、肩透かしを食うかもしれません。
しかし、こんな渋いLEPPSもまた魅力的であって、評価されるべきなのではないかと思います。
落ち着いて、腰を据えてじっくりと聴き込みたいし、それに値する作品だと感じました。
これは意欲作であって、決して問題作なんかではないと思います。
→同意