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4 / FOREIGNER
火薬バカ一代 ★★★ (2012-12-11 22:41:47)
現在までにトータル1700万枚以上を売り上げる、問答無用のFOREIGNERの代表作、'80年発表の4thアルバム。
「産業ロック」のトップランナーでありながら、Keyにべったり頼り切ることを良しとせず、メンバーの個性を活かしたソリッドでハード・ロッキンなサウンドも得意としていた彼らですが、結成メンバーのイアン・マクドナルドとアル・グリーンウッドの脱退が契機となったのか、徐々にこの辺りからポップ路線へとシフトし始めます。「元祖パワー・バラード」と評される④や、ダンサブルなリズムとクールなサックスが印象に残る⑥のような大ヒット曲は、モダンでお洒落なアレンジをふんだんに取り入れ都会的な洗練の度合いを一層高めた「FOREIGNERサウンド」の象徴的存在でしょうか?
勿論、ノリノリのOPナンバー①や、AC/DCばりのタテノリ・チューン②のような、ビートの効いた楽曲も収録されてはいるのですが、それらにしても荒々しさ以上に耳を捉えるのがそのキャッチーさ。特に本作の「馴染み易さ」「聴き易さ」に貢献しているのがルー・グラムのVoで、元々上手いシンガーでしたが、今回は堂々本編の主役を担い、多彩な表現力を駆使して終始、神罹ったレベルの歌声を披露。中でも胸引き裂かんばかりのエモーションが迸る⑦における絶唱は言葉を失うほどに感動的。
独自のサウンド・スタイルを完全に確立し、その型の中で最大限の成果を導き出した名盤です。

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