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Amar Caballero / BABE RUTH
火薬バカ一代 ★★ (2012-12-17 22:14:25)
マカロニ・ウェスタンのテーマ曲をカヴァーしていることで有名な(?)、英国はハートフォードシャー出身の5人組が'74年に発表した2ndアルバム。
それ目当てで彼らのカタログを集めるようになった身ゆえ、カヴァー曲不在の本作は購入が後回しになっていましたが、さりとて、このアルバムが1stや3rdに比べて聴き劣りするかと言えば、当然そんなことはなく。
ダイナミックなガブリ寄りから一音入魂の繊細な表現力まで、多彩にして振れ幅の大きなアラン・シャックロック(G)とジェニー・ハーン(Vo)のパフォーマンスを主軸に、プログレ、クラシック、ジャズ、ファンク、フラメンコの要素、それにスパニッシュ・フレーバーから東洋風味薫るメロディまで豪快に取り込んで血肉へと変えた、懐の深い個性派HRサウンドは相変わらず際立っています。
ヒプノシスが手掛けたアートワークや、ストリングスにフルート、果てはラッパまで吹き鳴らされるジャジーなOPナンバー①の摩訶不思議な存在感が主張するように、本作はBABE RUTHのカタログの中ではかなりプログレ方面に比重が傾いている1枚なのですが、個人的にはそうしたアクの強い楽曲よりも、メロディアスで叙情的な楽曲の方に心惹かれます。例えば中華風のメロディがフィーチュアされた②、ヴァイオリンとスパニッシュ・ギターの共演に酔いしれる⑥、ラストに鎮座まします三部構成の組曲⑦とか。
ハードさを求める向きにはビートの乏しさがネックですが、このバンドの1stや3rdが気に入った方なら本作も押さえておいて損はないかと。

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