この曲を聴け! 

HELLOWEEN
RadBeligion ★★★ (2013-01-31 20:54:52)
もうすぐ40になるオッサンの戯言です。
中学生の頃だったかな?野球の練習中に打球が目に当たって網膜剥離になった。運悪く雑菌が入り両目とも手術必要で1ヶ月半ほど盲目の状態だった訳。遠近感がだめになるとかでスポーツを諦めることになりもうヤケになってね。毎晩病院のベッドで目に当たった球を打った奴を恨んで、取り損ねた自分を恨んで、野球しか出来なかった自分を恨んで毎晩泣いてた。そんな時兄貴が自分で編集したメタルのカセットを作ってくれて「周りに迷惑だからヘッドフォンつけて聴けよ」ってこの曲の入ったカセットを置いてってくれたのさ。
所謂ドイツ訛りというのか少し聞き難い歌詞ではあったけど、目が見えない分フレーズがガンガン頭に入ってきてね、その曲の持つ世界観とかもの悲しさや言わんとするメッセージが頭の中で映像化されてすごいのなんの。1曲聴くともはや映画1本観たかのような感動が溢れてくる。
キスクの若さ溢れるハイトーン(といっても後から20前後の歳って友人から教えてもらったんだけど)、正確無比でパワフルなインゴのドラム、マーカスの主張するベースライン、ヴァイキーの荒々しさの中に溢れる叙情、そして何よりまるで物語のように流れるように起承転結興奮させっぱなしのカイ節。
この音楽を聴いてから「絶対目を治して生で観たい」という気が沸いて、必死に治療しました。
スポーツはできなくなったけれど、ギターを買って本気で音楽が好きになってしまった。いや音楽と言うよりはこのバンドに代表される「メッセージ性」を好きになってしまったのかもしれません。
ジャーマンの音楽ってのは国歌と同じく日本人好みな部分もあるでしょう。でも私をはじめここでハロウィンを好きな人はその世界観とオペラのような構成、様式美、テクニカルな演奏にほれ込んでいるのだと思います。誰かの心を揺さぶり何かを感じさせる思わせる。そういった音楽の持つ力を存分に発揮している希少な実力をもった素晴らしいバンドでした(個人的にカイ在籍時がベスト)。
永遠なれ、カボチャども!
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