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Monument in Black / SONIC REIGN
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-03-01 23:16:41)
2013年発表の2nd。
前作「Raw Dark Pure」が、普遍的で聴きやすいブラックメタルの様式を踏襲しつつ、SATYRICONやTHORNSに通じる厭世・厭人的な雰囲気も感じさせる良盤だったんですが、今作もその作風は変わりませんね。前作の路線は踏まえつつ、音質面やフレーズ面、展開面などで更なるクオリティアップが図られている感じ。何気に前作から7年近く経ってますが、待った甲斐があったのではないでしょうか。
とりわけ進化していると思ったのはプロダクションですね。モダンなヘヴィさにも、プリミティブなRAWさにも頼らない、聴いていて非常に心地良く感じる音。聴きやすいのになんか陰湿なのが良いんですよね。パートによっては意外とグルーヴィな感触があったりもするんですが、フレーズのダークさと音質の良さのせいもあり、全く嫌味に感じません。また、リフも無慈悲さは変わりませんが、今作はむしろオーガニックな印象も。冷たさや病的さより、純粋に闇を叩き込んでくるような感じ。
個人的には、SATYRICONの「Rebel Extravaganza」と「Volcano」の間の、ミッシングリンクをメジャーな感性を補いつつ埋めるような作風だと思うんですよね。ただし当時のSATYRICONと比べると、実験精神が希薄な分、ストレートなかっこよさが際立っていて、大分聴きやすく仕上がっている印象。SATYRICONのように、ブラックメタルの歴史に一石を投じるような変化はしていませんが、その分スタイルとしての完成度はかなり高くなっているかと。
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