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The Living Infinite / SOILWORK
ヤングラジオ ★★★ (2013-03-04 18:21:03)
出来上がった作品について語る時、勿論その結果は大事なんだけど、僕はその過程も今は同じぐらい重要視している。
アーティストがどんな気持ちで作ったのか、その真意は結局は分からないんだけど、それでも自分なりに考えるようにはしている。
僕にとって最悪な作品とは、何もチャレンジする事なく、妙な計算をしながら置きにきた作品である。
例え、失敗してもいい。
アーティストに媚びる感覚だけは、絶対に持ってもらいたくはない。
振り返ってみると、前作はソングライターとしての中心であるピーターが復帰した事によって、見事なまでに従来の路線に戻った作品であった。
また、前々作である「SWORN TO A GREAT DIVIDE」は、ピーターが抜けた影響の大きさを感じさせる内容ではあったけど、試行錯誤しながらも自分達らしさを模索していて、僕は案外気に入っていた。
正直に言えば、楽曲の出来は落ちてはいたけれど、今後ピーターが戻らなくても何とかやっていける予感を感じさせる内容ではあった。
そして、メインソングライターを再び失った新作である。
前々作の場合とは違い、路線そのものは従来のままである。
また、前々作で感じた不安定さが、この作品には無い。これが、凄い。
確かに曲数を絞って1枚にした方が、完成度は上がっていたのかも知れない。
だけど、彼らなりのやる気を示す為の2枚組であり、ファンの方にはそれを理解してもらいたい。
ただ楽曲を個別にみると、バリエーションの少なさとメロディのキャッチーさが足りない点はマイナスポイントである。
辛口かもしれないけど、2枚組から曲を抜粋して1枚にして、前作「THE PANIC BROADCAST」と比較した場合、僕は前作の方が好きだし、完成度も若干高い気がする。
だけど、これはある意味仕方がない事でもある。
中心的なソングライターを失って影響が出ない方が、不思議なのである。
勘違いしてもらいたくないけど、決して失望するような作品ではないし、逆にバンドの底力を感じる事が出来る熱い作品である事は間違いない事実である。
新作の方が上だというファンも、いっぱいいるハズである。
是非ファンの方には、自分の耳で確かめていただきたい。
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