この曲を聴け! 

BIOSPHERE 〜新世界〜 / LOUDNESS
失恋船長 ★★ (2013-04-05 20:18:11)
リリース当初、何度もチャレンジしたのですが好きになれずに長らくCDラックの底に、この作品を機に彼らの作品購入には二の足を踏むようになりました。僕にとってはある種、この世界のヒーローであり、近鉄の野茂がメジャーで活躍したように、LOUDNESSも全米で活躍したことを誇りに思っているからです。(インギーを前座にツアーに出て、彼の不遜な態度に意地悪をし、ステージ狭しとアンプを前に並べステージアクションをやりずらい環境にしたが、めげずに弾き倒した話も好きです)個人的にはオリジナルラウドネスという昔の名前で出ています的なニュアンスが苦手でオモロイ事をやれと思っていましたが、今こうして聴くと実に新鮮味を与えてくれる一品だったんだと思います。固定観念を振り払い新しいことにチャレンジする気概と容赦のない新機軸の取り入れ方に驚きと戸惑いを隠せませんでしたが(山下昌良5弦ベースだし、樋口の音にたいするアプローチも新しい)リリース当初から10年もたって改めて聞きなおすと一つの形を練り上げ築き上げるスタイルからの決別とフリーフォームで野生的なテイストが炸裂した時代を見据えた意欲作だったと認識することが出来ます。個人的には歴史的名盤「SOLDIER OF~」の次作品を追いかけるのを辞めたので(思えば樋口宗孝が一度脱退しているんだからね)今は熱心に応援していませんが、ニ井原実先輩の個性的な歌声も響き渡りオリジナルLOUDNESSによる本気の新作として聴くには逆に十分なインパクトを持ち合わせていたんですね、二番煎じや過去の焼きまわしに終わらないメンバー全員で作り上げた実験的な今作を今だからこそ改めて聴いてみる価値はあるかと思います。在りし日の姿を追い求めるよりも今を生きることがカッコよく男前なんだと知らしめる力作です。そりゃ色々とありますけどね。

→同意