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Double Trouble / GILLAN
火薬バカ一代 ★★ (2013-07-06 08:50:35)
メンバー・チェンジという事件があったものの、前作『FUTURE SHOCK』から僅か半年のインターバルで発表された4thアルバム。『DOUBLE TROUBLE』なるタイトルは、ライブ盤との2枚組という本作の変則仕様に引っ掛けてあるのでしょうか?
生粋のロックンローラー、バーニー・トーメから、「リッチー・ブラックモアのそっくりさん」改め「赤いリッチー」ことヤニック・ガーズにギタリストが交代。これに伴いサウンドの方も、奔放で刹那的な疾走感が大きく後退し、よりカッチリとまとめ上げられた、整合性重視のスタイルへと軌道修正が図られています。(ヤニックが曲作りに本格参戦するのは次作からですが)
どこか淡々と歌うギランのVoと、洗練すら感じさせる曲調が異色の“NIHTMARE”みたいな、従来のGILLAN節からすると浮いてる楽曲も散見され(悪い曲ではありませんが)、疾走ナンバー不在の本編と併せて「勢いが削がれ、小粒になってしまった」と物足りなさを覚える場面も無きにしも非ずな本作。
それでも、ポップな曲調にギランの青筋シャウトとコリン・タウンズの風変わりなKeyソロが絡む“MEN OF WAR”や、起伏に富んだドラマティックな曲展開が10分近くに亘って綴られる壮大な“BORN TO KILL”といった、思わず「おおっ」と身を乗り出す名曲も収録している辺りは流石。
所謂、過渡期の作品ってヤツですかね。
→同意