この曲を聴け! 

These Days / BON JOVI
3割2分5厘 ★★ (2004-11-12 19:23:00)
このアルバムのコメント数がNew Jerseyに次いで2位(Slippery~が肉薄しているが)というのがさすがこのサイトだな~と思う。
最初に聴いたとき、中学1年くらいだったがこの暗さが異様に聴こえたが、
今改めて聴き返してこのアルバムに対してリスペクトするしかなくなった。
これは本当に名作だ!!!
俺はBON JOVIが大好きだ。ていうか感謝している。
Keep the Faith収録の「I Believe」が今のように色んな音楽を楽しむためのきっかけになったからだ。
全てのアルバムが好きだ。しかし、BON JOVIのアルバムを聴けばもちろん普通に「いいな~」と思わせてくれるのだが、
この作品だけが別だ。
このアルバムに叩き付けた、並々ならぬ思いを胸が痛むほど感じるからだ。
BON JOVIで一番俺を泣かせる曲は超名曲「I'll Be There For You」でも、思い出の「I Believe」でもない。
このアルバムのタイトル曲「These Days」である。
何故こんな作品をリリースしてくれたのか俺にはわからないが、まず収録曲の充実っぷりに目を見張る物がある。
絶望の「Hey God」「These Days」「My Guitar Lies Bleeding In My Heart」「(It's Hard)Letting You Go」などは鬼気迫るものを感じるし、
語りかけるような「Lie To Me」、失恋のバラード「Hearts Breaking Even」、
間にはアップテンポな「Something For Pain」「Damned」「If That's What It Takes」がアルバムにスパイスを利かせている。
本当に1曲1曲が、アルバムの中で自らのアイデンティティを主張しているといえばいいだろうか、
存在感があるのだ。手を抜いた曲なんてない。
ある意味BON JOVIはこういうアルバムを作る必要があったのかもしれない。
それ以外の作品だけでは、メガヒットを飛ばすロックグループで終わっていた(もちろんそうではないが)かもしれない。
だから敢えて負の感情を徹底的に表現し、それでいて高い完成度を誇るこのアルバムは、
BON JOVIがただのロックバンドどころでなく、
音楽と、そして人間と真摯に向き合える真のアーティストであることの証だと思う。
僕はB'zでもそうだが、
いくら大衆向けの音楽でも「売れ『続ける』」ことには必ず何らかの、
巷のバンドとは決定的に違う「何か」があると信じている。

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