この曲を聴け! 

8:18 / THE DEVIL WEARS PRADA
ヤングラジオ(2013-09-11 21:20:06)
現代のバンドは、音楽的な振り幅が狭くなってきている。
変化の幅が微妙だったり、実に分かりにくかったりする。
その為、それをどう捉えたらいいのかに悩む事が多い。
アーティスト側に立って考えるのか、それとも一人のファンとして考えるのか、はたまたあくまでも客観的に考えるのか、その選択にも迷いが生じてしまう事が多い。

僕は、3rdアルバムが圧倒的に好きである。
もし、このジャンルで生きていくのなら、そのスタイルを維持する事が望ましかったハズである。

だけど、そのスタイルを真似するバンドは、今の時代いくらでもいる。
そうなった時、バンド自身の本質が表れてくるのである。
一歩踏み出すのか、それとも、そこに留まるのか......当然、やりたいことが変わる事だってある。
正解が無いこの問題にぶち当たった時、どう答えを出すのか。
バンドの真価が、問われる瞬間である。

この作品、難しい。
出口の無い迷宮に入り込んだかのように、音楽性は難解さを増している。
こういった作品に出会った時、僕はバンドが何処に向かおうとしているのかに注目する。
インタビュー等の情報は、完全に無視をしてである。
あくまでも、自分で考えてみるのである。

3rd~4thの流れで考えれば、この新作もその延長線上にはある。
だけど、ここまでキャッチーさが足りないと、繰り返して聞きたくなる魅力には乏しい。
やる気は認めるけど、せっかく3rdのような劇的な音楽性を表現できるのだから、そこにもう一度焦点をあてた楽曲作りに戻ってもいいと思う。
これでは、もったいない。
バンド側が損をしてしまう作風に、なってしまっている。

他のバンドとの差別化は、勿論大事な事なんだけど、それを考え過ぎてはいないだろうか。
能力が高いバンド程、実はこういった罠にはまりやすいのである。
でも、前進力は評価すべきポイントである。

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