この曲を聴け! 

Vague Visions / JACKAL
火薬バカ一代 ★★★ (2013-09-11 22:31:16)
ブライアン・リッチ(Vo)の訃報を知り、久々に引っ張り出して聴き直している、デンマークのJACKALが'93年に発表した2ndアルバム。
レーベルメイトのMASQUERADEと共に'94年には来日公演を行っている彼ら。当時は「クリスマス・ライブ」という趣向に尻込みして足を運ばなかったのですが、後に雑誌でライブ内容が賞賛されているのを読んで「変な見栄張らずに見に行けば良かった」と後悔しまくったことを思い出します(閑話休題)。
そんなJACKALが得意としていたのは、QUEENSRYCHEからの影響を伺わせる、タイトなリズム・ワークに下支えされた展開多めのパワー/へヴィ・メタル。そこに(ありがちなジェフ・テイト型ハイトーンではなく)ブルース・ディッキンソンばりにパワフルなブライアンの歌声と、キンキンに冷えたメロディを奏でる北欧メタル然としたドラマティックな2本のGが乗っかることで、他にはないこのバンドならではのサウンドが形成されていました。特にキレのある歌と演奏で畳み掛けるアルバム表題曲①や、劇的な構築美を宿す③⑥⑧は名曲。
いま改めて聴き直すと、実はブライアンのVo以上にツインGの存在こそがこのバンドの生命線だったことに気付かされますが、ともあれ、本作が黎明期のゼロ・コーポレーションを代表する名盤の1つであり、これを「JACKALの最高傑作」とする評価には全く以って異論ありません。
中古盤が激安価格で入手可能ですので、未聴の方は一度是非。

→同意