この曲を聴け! 

Dream Evil / DIO
火薬バカ一代 ★★★ (2013-11-03 00:59:01)
予てより「殆どの楽曲を手掛けて来たのに、ローディより給料が低いのは納得できない」との不満を燻らせていたヴィヴィアン・キャンベルが脱退(というか解雇)。後任ギタリストにROUGH CUTのクレイグ・ゴールディを迎えて'87年に発表された4thアルバム。
クオリティは高かったがセールス的には不発に終わった前作『SACRED HEART』の結果を鑑みてか、本作では再びソリッド且つスピーディなサウンドへと軌道修正。但し初期作のようなドラマ性やスケール感は控えめ。正統派ギター・ヒーロー然としたヴィヴィアンに対し、より現代的で堅実(ぶっちゃけ地味・・・)なクレイグのGプレイを生かして、ジョー・リン・ターナー時代のRAINBOWを思わす“OVERLOVE”みたいな楽曲もあったりと、これまで以上にモダンなアプローチが試みられています。
全体的に小粒な印象は拭えないものの、代わりにロニーの歌声の充実度は完璧に前作を凌駕。特に、印象的なサビメロを持つスピーディなOPナンバー“NIGHT PEOPLE”と、その勢いを受け継ぐ“銀嶺の覇者”風味のアルバム表題曲“DREAM EVIL”、鬼気迫る歌いっぷりが圧巻の“SUNSET SUPERMAN”、それに小気味良く本編後半を駆け抜けていく“FACES IN THE WINDOW”といった名曲/佳曲における、ロニーのスピーカーを食い破らんばかりのド迫力の歌唱には、思わず平伏したくなる程の王者の威厳が宿っています。

→同意