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The Cage / TYGERS OF PAN TANG
火薬バカ一代 ★★★ (2014-01-08 23:00:34)
本作('81年、4th)が我が家に残る唯一のTYGERS OF PAN TANGのアルバムってのは我ながらどうかと思いますが、でもこれ大好きなアルバムなんすよ。(それこそ名盤『SPELLBOUND』よりも)
ニュー・ウェーブ畑出身ギタリストの加入、外部ライターの積極的登用と、RPMの名曲のカヴァー①で本編の幕が上がることからも明らかなように、ポップさをいや増したサウンドからは「売れてぇんだよ、俺達は!」というバンド側の切実なシャウトが聴こえてきそうな勢い。
ですが例え売れ線に走ろうとも、それもここまで徹底されていればいっそ潔し。なればこそシングル曲⑥がヒットを飛ばし、アルバム自体も英国プレスから好評をもって受け入れられたのではないでしょうか?荒ぶる虎が檻に入れられているジャケットにも、バンドが本作における路線変更にかなり自覚的なことが表れていますよね。
ハード・ロッキンなエッジは残しつつもキャッチーにまとめられた②④⑤、Keyを活かした産業ロック風の⑩、新Gが演奏者としてのみならず作曲家としても存在感を発揮するドラマティックな⑪といった名曲は、ジョン・サイクスの不在を帳消しにして余りある素晴らしさ。ハーモニーを大増量して楽曲のメロディアス化が推し進められたことで、ジョン・デヴァリルの歌の上手さも一層際立つようになったしで、良いこと尽くめですよ。
確かにCATS OF PANG TANG(上手いこと言うなぁ、と感心)なアルバムですが、個人的には彼らの裏名盤的1枚と思っております。
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