この曲を聴け! 

The Number of the Beast / IRON MAIDEN
失恋船長 ★★★ (2014-01-27 06:31:16)
昔から迷ったら3rd聴けというジンクスがありまして、バンドにとって三枚目は勝負の一枚と位置づけています。僕が知っているメイデンはブルース・ディッキンソンだったわけで、今作は違和感なく聴くことが出来ました。一聴して分かるのは前任者よりも声域が広がり幅広い楽曲に取り組む事が可能になったと思わせること、それが前作以上に楽曲に色艶を輝かせ叙情味溢れるメロディの向上と表現力が増したと認識できることがスケールアップへと繋がります。それはアグレッシブな①ドラマ性を配した起承転結のある②の流れで確信できるし、荒々しい攻撃性も併せ持つメジャー感に早くも王者としての風格が漂います。名曲⑤が醸し出す世界観はまさにこのラインナップならではの出来栄えだろう、ゾクゾクとさせられるナレーションそして爆裂するストレートな疾走感、LIVEでも定番の⑥⑨も収録され今作がいかに彼らにとって転機となる一枚だったかを思い起こさせてくれます。ポール・ディアノとは異質のパワーと卓越した表現力を持つブルースだからこそ出来た⑨の凄味たるやブルースの朗々とした歌声とパフォーマンスにひれ伏しますね。そしてそれらをまとめ上げるスティーブのコンポーザーとしての才に恐れ入ったものです。重々しく幕が開け疾走しスローパートから劇的に盛り上がるラストへと駆け上る⑨は歴史に残る一曲だと思いますけどね。

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