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Rules of Mystery / Vectom
火薬バカ一代 ★★ (2014-02-06 22:13:22)
デビュー作『SPEED REVOLUSION』のアートワークと間違い探し状態のジャケットでファンの混乱を誘った(?)、ドイツ・インゴルシュタット出身の4人組が'86年に発表した2ndアルバム。
チープだった音質が幾らか改善され、メロディアスに歌うべく努力するようになったシンガーが「ド下手」から「デビュー直後のカイ・ハンセン」クラスにまで何とかレベルUP(・・・レベルUP?)。またツインGも一層ドラマティックなフレーズを奏でるようになる等、前作に比べてかなりパワーメタル成分が強まりました。
反面、「スピード命!夜露死苦!」といった刹那的な疾走感が緩まってしまった点は痛し痒し。またデビュー作を繰り返し聴き込むうちに音痴なシンガーに耐性が出来てしまったので、半端に上達した本作での彼の歌唱に物足りなさを覚えてしまう始末。慣れってやつは恐ろしい・・・。
とはいえ、別に彼らのサウンドから前のめりな勢いが失われてしまったわけでないことは、アクセルを床まで踏み抜いて突っ走るOPナンバー①の激走っぷりからも明らか。ことにドライヴ感満点の演奏で楽曲の疾走感を高めるBの存在は本編の要で、③⑤⑧⑨といったスピード・ナンバーにおけるリード楽器ぶりには耳を奪われるもの有り。
個人的な好みでは前作に軍配を上げたいのですが、VECTOM入門編としては本作の方が適当なのかな、と。
→同意