この曲を聴け!
Red Dragon Cartel / Red Dragon Cartel
帰ってきたクーカイ ★★★ (2014-03-03 01:03:41)
アルバムの評価とは全く関係ない話なのだけれど、本来、こういうコメントって発売からあまり間を置かず書きたいものなのだ。やっぱり作品が“旬なうち”にお勧めしておきたいし。
でも、今年はもうダメ。年明けから(大嫌いな)ジェットコースターに半強制的に乗せられたかのように、ここまですっ飛んできてしまった。もう、3月ですよね?!
とは言え、聴くべき作品には恵まれており、せっせと何とか時間を作り、聴いてはいた。
本作もそうした中の一枚である。一月になってから店に取り寄せてもらって購入した。珍しく普段なら置いてありそうな店3軒が全滅だったもので。
正直、「まさか普通に店を介した購入は困難に・・・?」と思わないでもなかったが、店のお姉さんが
「あ、まだ購入可能です」
やっぱりちょっと危なかったんだ・・・。
実際はどうだったのかはわからないが、無事に入手して聴くと、これは感動の出来。
ジェイク復活、というのは勿論あるのだが、それ以上にここ最近聴いたHRアルバムの中でも高いレベルにあると思う。
BADLANDSよりHM寄りで、オジーの時よりもへヴィだが、聴けば「うん。ジェイクだ」と納得するこの音。メロディ。
今は音楽業界の構造が'80年代当時からは激変してしまい、アルバム製作やライヴ活動のための経費を、契約金という形でまとまった額でポンと出すところが無いので、新しいバンドは活動が非常に苦しい。確かに、技術革新でアルバム製作にかかる手間と金額は昔ほどかからないとはいえ、作品を出しても昔のような売れ方をしない、というのは痛い。デジタル配信にしても曲単位での切り売りでは、スマッシュヒット以上の楽曲がないと十分な収入にはならないだろう。それでも新しいバンドは、自らのコンテンツを増やしていかないとならない。バンドがその音楽活動から収入を得るには、何と言っても活発なライヴ活動による興行収入が重要だ。そのライヴを魅力的なものにするためにも、新しい良い曲は必要なのだ。
このように苦しい状況ではあるのだが、RED DRAGON CARTELには是非とも頑張って欲しい。Vo.のDJ(元HAREM SCAREMのDr.歌が上手い)もキャラが立っているし。
ちなみに、B誌のレヴューのとおりアルバム後半はゲスト参加のVo.が歌った曲とDJが歌った曲とが交互に配置されており、DJの存在感がやや薄まる。しかし、バラエティ豊かにはなっており、作品トータルの完成度は高い。マリア・ブリンクは初めて聴いたが、なかなか良かった。
作品と関係ないことも書いたが、とても良い作品です。多くの人に聴いてほしい。
→同意