この曲を聴け! 

Spellbound / YNGWIE MALMSTEEN
ムッチー(2014-03-03 21:23:04)
2012年にリリースされた、16枚目のオリジナルアルバム。全13曲で54分の作品。
なんだか評価に困る作品で、コメントが出来ずにいましたが、
一言で言ってしまえば、まあまあですね。良くも悪くも。
いつも通り、ファンなら聴いてそれなりに楽しめますが、広く薦めるのは躊躇われるかな、と。

やはり今作の一番の特徴は、とうとうインギー1人で、全パートをレコーディングしてしまった点。
これが吉と出るはずも無く、打ち込み臭さも強いし、安っぽさが感じられます。
また、インスト曲が13曲中10曲ということで、これまでで最も高い割合となっている点もひとつ。
インギーが歌うくらいなら、インスト曲の割合を増やすのは正解なのでしょうが、
いかんせん、昔のようなメロディ構成の練られた楽曲ではないので、
インスト曲の場合、それがモロに露呈されてしまっていますね…。

ただ、全体的にコンパクトにまとめて、楽曲の差別化が出来ている点は良いと思います。
トータルタイムが50分台半ばに収まったのは8th『MAGNUM OPUS』以来ですし、
13曲中8曲が3分半を切っているので、アルバムの流れとしてスムーズに聴くことができます。

しかし、個人的に、大きな不満なのは音です。
音質が粗いのはいつものことですが、やはり、完全に足を引っ張っていますね。
それに、ギタープレイ自体も粗いように感じられます。
もっとクリアに一音一音を弾いてほしい。音が汚すぎます。
リフに関しては荒々しく攻めるのは全然良いんです、
しかし、メロディを弾く時は、激しさと美しさを感じさせてほしいし、そうであったと思います。
前作と今作は、あまりにラフ過ぎるように感じられます、プレイも楽曲も。

文句をつけ過ぎてしまいましたが、前述したように、まぁ、それなりには楽しめるんです。
だから、次作はこれらの点を反省して作ってくれたら…、って、そうはいかないだろうなぁ(笑)。

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