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TALES OF THE SACRED / Mandrake Root
火薬バカ一代 ★★ (2014-03-08 00:56:19)
「名は体を表す」の格言に倣って、DEEP PURPLEからの影響をモロ出しにしたHRサウンドを追求するスウェーデンの5人組が、'94年にゼロ・コーポレーションから発表したデビュー作。
元ネタについては、現BURRN!!編集長が詳細な解説をCDに寄稿しているのでそちらをお読み頂くとして、とにかく本作、メイン・ソングライターであるギタリストの「リッチー・ブラックモアへのなりきり具合」が凄まじい。音色からフレージングまで、御大の生霊を憑依させたかのようなGプレイはイタコ顔負けで、独自性という点では大いに疑問符のつく作品ではありながら、個人的にはここまでやられると、最早立派な「芸」として評価せざるを得ません。
OPナンバーこそ地味ですが、以降は、Key奏者のジョン・ロード・フリークぶりも相当なものと分かる②③、北欧メタルならではの甘いバラード④(この曲における「叙情メロディを適当に爪弾くリッチー」の再現度の高さがまた凄い)、『虹を翔ける覇者』のエキゾチックな世界観を受け継ぐドラマティックな⑤・・・と、「RAIBOW/DEEP PURPLEあるある」で固められた楽曲が連発。中でも“SPOTLIGHT KIDS”風Gリフが疾走する⑥は、そうしたノリが最高潮に達する名曲で、エレピ・ソロまで走り始めた瞬間にゃガッツポーズを禁じえませんでしたよ。
まぁ、だからといって本作がDEEP PURPLEやRAINBOWの名盤に匹敵するクオリティを備えているかと言えば、そうはなっていないところが創作活動の侭ならぬ部分なのですが・・・。

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