この曲を聴け!
Et les cieux s'assombrirent... / MALCUIDANT
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2014-05-03 08:54:25)
2011年発表の2nd。
アルバム序盤からフレンチブラック特有の屈折した耽美さというか、病んだ叙情性を醸し出すトレモロリフが炸裂していたので、鬱系に近い音かと思いきや、意外にもオールドスクールな側面もあるブラックメタルで、フレンチブラックとノルウェー産ブラックのスタイルの良いとこ取りをしたような作風。
弾幕のようなツーバス連打、ノリの良いスラッシーな展開などを交えたリズム構成は、心地良い緊張感があって、何気に毒と叙情の篭もったメロディとは好相性。メロディの良さをより引き締めている感じ。そしてメロディの聴かせ方も巧いですよね。耽美系トレモロがハーモニーになって迸っている箇所なんて、メロディック・ブラックが好きであれば悶絶ものでしょう。
物凄く独特な事をやっている訳ではないんですが、やはりメロディが良いというのは大きな武器ですよね。全編で大盤振る舞いされる鬱屈した哀愁メロディはかなり中毒性があると思う。オールドスクール要素を交えた楽曲構成、メジャー臭はしないものの、低くは無いサウンドプロダクションの質もあり、変なマニアックさは感じられないですし、この手のメロブラが好きであれば大推薦の作品。
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