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Rock the Nations / SAXON
失恋船長 ★★★ (2014-05-13 15:42:13)
アメリカ市場を意識しすぎた歌中心のキャッチネス路線と距離を置き、まだまだアメリカンな風合いを根強く残っていますが、従来のリフワークが復活してきた1986年リリースのアルバム。②なんてモロにあの空気を感じまよね。とは言え⑦⑩ではピアノでエルトン・ジョンが参加するなど違和感もあり微妙な空気が流れます。ビフの平坦な歌い回しも独特のメロディラインが印象度を高めるキャッチーな③なんかもあざとさが薄れ、やる必要のない路線かもしれませんが安定感のある演奏とアレンジは流石だなぁと感心させられます。疾走感やハイカーズサウンドとは異なるノリに違和感を持たれ中途半端な作品として人気も薄いようですが、個人的には大人になった深みのあるサウンドは実に心地良いんですけどね。SAXONはアルバムの枚数が多いので、流石にこれから聴けとは言いませんが小手先の技で逃ないベテランならではの醍醐味を感じますね。らしさとアメリカ市場を意識した今作、メロディアスに舵を切った「DESTINY」とアメリカンナイズされすぎた前作「INNOCENCE IS NO EXCUSE」との間をいったような一枚ですね。ちなみに僕が持っているのはボートラ8曲入りの音質は格段に良くなったヴァージョンなんで余計にそう感じるのかもしれません。 

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