この曲を聴け! 

Borrowed Time / DIAMOND HEAD
帰ってきたクーカイ ★★ (2014-05-13 23:11:57)
 このアルバムに関しては、完全に思い違いをしていた。
 私は『SINGLES』→『CANTERBURY』→本作と、変な順序で聴いてきたために、本作については昨日購入してくるまでは、“おそらく『SINGLES』に収録されているような、リフ・オリエンテッドで勢い良くつっ走る楽曲を基軸に、若干ヴァラエティを豊かにしたような作風に違いない”と勝手に思い込んでいた。
 大きな間違いである。
 いや、そもそも、上で幾人かの方々が書かれているコメントを、ちゃんと読みなさいって、ということだ。みんな「そうじゃないよ」って教えてくれている。
 1曲目から6曲目まで、ミドルテンポを基本に、たまに走るパートが挿入されるくらいの楽曲がまとまっている。すでに皆さんご指摘のとおり、多分代表曲の一つであろう7曲目「Am I Evil」はこのアルバムの中では異質だ。正直聴いていささか驚いた。

 だが、そうだからと言って、このアルバムにガッカリしたわけでは全くない。このB級臭さはクセになる。曲によってはギターソロを聴いていると、たまに「音程が外れているのでは」という展開になり、それがなんとなく思っていたより無事な感じで軟着陸を決める。これはスリリングだ。10階に行こうとエレベーターに乗り、到着して降りたら11階だった、みたいな何かに騙されたような感じだ。

 私の買ったのは2008年版マスターでSHM-CD、ボーナストラックが7つ、というなんだか喜んで良いんだか悪いんだか戸惑う(「いや、そこまで名盤か?・・・」と一瞬思ってしまって。いえいえ、名盤ですとも)ヴァージョンだ。
 でも、購入して良かった。しばらく大事に聴いて楽しめそうだ。

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