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In Articulo Mortis / TIIL SUM
Usher-to-the-ETHER ★★ (2014-05-17 10:08:01)
2013年発表の1st。

ジリジリした質感のリフ、割れ気味のノイジーなプロダクションなど、ややプリミティブ志向に寄ったブラックメタルを聴かせる作風ですが、特にスローパートにおいて顕著ですが、寒々しさや鬱な感覚だけでなく、どこか「侘しさ」みたいなものを感じさせるメロディセンスが特徴的な音ですね。

ヴォーカルが地声の混じったがなり声で、狂気よりもやりきれなさを感じるような、ダウナーなパフォーマンスを聴かせていること、楽曲の展開がミッドテンポも重視したものであることも相俟って、Rawでプリミティブな質感を感じさせつつも、鬱っ気もかなり強い音に仕上がっているように思います。音は粗めですが、メロディや展開のメリハリは十分で、楽曲自体のクオリティは低くないかと。

粗くノイジーなリフと共に、メロディに込められた寂寥感がじわじわと沁みてくる一枚。鬱系とプリミティブ系どっちも行ける方にお勧め。

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